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7/18 「菅直人氏の『思想』」国基研究緊急研究会の報告より 

 2010-07-18


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国家基本問題研究所(理事長:櫻井よし子)は平成22年7月10日、緊急研究会「菅直人氏の『思想』」を東京・永田町の星陵会館で開催しました。研究会では櫻井よしこ理事長が問題提起をし、田久保忠衛副理事長が基調報告を行った後、櫻井理事長と遠藤浩一企画委員が論評しました。



詳細が、国家基本問題研究所HPにアップされていますので、一部を抜粋してご紹介します。







田久保:

本日のテーマに菅首相の「思想」とカギカッコを付けてあるのは、思想があるかどうか分からないためで、思想があるとすると、かなり危険なものだというのが私の結論です。首相の思想を探る直近の材料は6 月11 日の所信表明演説です。この中で政治の師匠として松下圭一法政大学名誉教授を挙げています。松下さんとはどういう人なのか。それが菅さんの思想を探る一つのヒントになります。外交・防衛分野では故永井陽之助青山学院大学名誉教授を挙げました。菅さんは東京工業大学卒業ですから、東工大教授でもあった永井さんと何かの研究会で一緒に勉強したのだろうと思います。このほか、2002 年に菅さんは『月刊現代』に「救国的自立外交試案」という文章を書いており、これも材料になります。



 松下先生の著書『市民自治の憲法理論』は難解な本です。理解しにくいのは当然で、憲法は日本という国の憲法であるはずなのに、先生は国家、国民という言葉が嫌いなようで、「市民主権」などと言っています。また、主権の主体を地方へ持って行き、国家を敵視しているような論文です。市民の自由や市民の人権を保障するのは「地方自治体機構」であると言って、国家の統治を否定しています。民主党は今、「地域主権」を唱えていますが、松下理論に基づいているとすれば、気味が悪くなります。



 菅さんの前任者、鳩山由紀夫前首相のスピーチライターだった平田オリザさんと官房副長官だった松井孝治さんの会話記録があります。そこで平田さんは「やはり21 世紀っていうのは近代国家をどういうふうに解体していくかっていう100 年になります。しかし、政治家は国家を扱っているわけですから、国家を解体するなんてことは公にはなかなか言えないわけで、それを選挙に負けない範囲でどういうふうに表現していくかっていうことが僕の立場」と言っています。



 これに対して松井さんは「主権国家が国際社会とか地域の政府連合に自分たちの権限を委託するっていう流れ。流れとしてはそういう姿になっているし、そうしないと解決しない問題が広がっていますね」と言っているのです。これは明らかに国家を否定する思想ではないでしょうか。




 国民の生命と財産、領土・領海・領空を守るのは軍事、外交、警察の力であり、しっかりした国でないといけないのに、菅さんはそれを無視した議論をしている松下さんを恩師として所信表明演説の冒頭に挙げた。皆さんには、この恐ろしさに気づいていただきたい。菅さんは東工大学生運動のリーダーでした。国旗国歌法案に反対しました。北朝鮮の拉致実行犯である辛光洙の釈放嘆願書に署名しました。この前歴から、国家や国家主権についてこの人はどう考えているのかという疑問が生じます。

遠藤:



 菅さんについて一言でいえば「ピンクのニヒリスト」だと思います。赤に近いショッキング・ピンク。しかし菅さんはその上に白いベールを幾重にもかけて、赤ではない、ピンクではないと意図的に演出しています。その時に持ち出すのが「第3 の道」です。



 菅さんが代表を務める民主党は、再分配を極大化することによって――すなわち弱者の不幸を最小化することによって日本は再建できるという思想を背景とした政策を打ち出しています。そうすると、菅さんの「最小不幸社会論」とは、ショッキング・ピンクのユートピア論として解釈するのが正しいということになる。



 10 年前、菅さんが第2 次民主党の代表だった頃は「民主党は自由主義で小さな政府だが、自民党は社会主義経済の大きな政府だ」と言い放ち、しきりに「自立した市民」ということを言っていた。「自立」はいいけれども、なぜ「国民」ではなく、「市民」なのだろうか? 私は民主党本部に出掛けて行って菅さんにインタビューしました。そこで、菅直人という人の正体が分かりました。



 菅さんの主張は、職業的な属性から自立することが大事だということでした。医者とか農民とか労組員といった職業的な属性に閉じこもっているから小さな利害を政治の場で追求したくなるのであって、それを打ち破って公共の利益の追求を政治のテーマにすべきだというのです。



 立派な意見です。それにしても、なぜ「自立した国民」ではなく、「自立した市民」なのか。菅さんは、「国家というのはアプリオリにあるものではなく、自立した市民によって作られるべきものだ。そのとき国家に対する潜在的な帰属意識は、むしろそれを妨げる働きをする」と言いました。さらに彼に言わせれば、亡命という「文化」のない日本には、選択の自由がないというのです。要するに国家に所属するも所属しないも自由だというのが菅さんの思想なのです。国家論というより脱国家論です。




 国家に所属することを宿命と感じ、国家に所属することを幸福に感じ、その国家に自らの人生を位置づける人たちによる共同体の中でこそ、最小不幸社会という功利主義的なロジックも生きてきます。菅さんのように、国家に所属するも自由、逃げ出すも自由という考えの人が「最小不幸社会」と言った途端に、ショッキング・ピンクの正体がばれるわけです。



櫻井:

 お2 人の話から見えてくるのは、国家を否定する菅首相の考えです。ドロドロの国家主義が渦巻いているアジアで、国家がもっと確立されなければならない時代に、わが国は正反対の方向に走ろうとしています。残念ながら、わが国は日米同盟なしに国家の安全を担保できません。中国の脅威の前に、自ら望んでひれ伏すのか、強制されてひれ伏すのか、もし米国との関係が損なわれれば、そのいずれかの道を歩むことにもなりかねません。8 月末の期限までに普天間代替施設の工法など詳細が決着しなければ、何が起きるのでしょうか。



田久保:

 米国は表向き「仕方ない」という態度を取るでしょう。なぜ仕方がないか。米国の対中政策は、中国を国際社会に取り込もうとする関与政策と、関与が失敗した場合に備えて保険をかける政策を同時に実行しています。保険には、米軍事力の強化、同盟関係の強化、友好国の増加の三つがあり、そのうち(普天間問題のせいで)同盟関係の強化が落ちても、米国はおたおたするわけにいかない。だから「仕方がない」とあきらめて、少なくとも表面には出さない。欠落部分は米中関係の強化、あるいは韓国、オーストラリア、インドとの関係強化で補うことになるでしょう。日本は米国から、同盟国として役に立たない国だというレッテルを貼られるでしょう。鳩山前政権の8 カ月間で、米国の要人は日本をパートナーでないと思い始めている。しかし、菅さんはそれに気づかないと思います。既に申し上げたような国家観を持ち、46 年前の外交・防衛論を手本にしようとする人には、気がつかない。気がつかないだけに、大変恐ろしい事態に一歩ずつ近づいていくことになります。国際情勢は待ってくれません。



櫻井:

 日本は国が滅びる瀬戸際に来ていると思わなければいけないのではないでしょうか。



遠藤:

 「主権」の概念を拡大して「地域主権」論を言い始めたのは松下さんです。主権というのは国家に固有の最高権で、それを分散させる主張には国家の解体という底意がある。こうしたいかがわしいスローガンが、民主党を介して全国に拡散し、いつの間にか知事会や市長会にまでオーソライズされている。国家の溶解現象が拡大しています。とんでもないことです。



田久保:

 国家がつぶれるかどうかは、国民が緊張感を抱くかどうかにかかっています。緊張感を持つ政治家が立ち上がり、それを国民が支えれば、危機を突破できるし、一流の国家になれると考えています。

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